オフセット印刷ってどんなこと?よくわからない印刷の工程について教えます①

オフセット印刷、オンデマンド印刷って聞いたことありますか?

 

印刷屋さんに発注する際に聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

ですが、その意味を理解している方はあまりいないのではないかと思います。

 

そこで、今回は、私が書いた小冊子「後悔しない印刷屋さん選び」の中から、

印刷の種類についての説明を抜粋したものをご紹介します。

印刷を発注する際の参考にしてくださいね!

 

 

オフセット印刷とは?

 

印刷会社の主流の工程です。オフセット印刷機は、数千万から億単位の値段のするとても高性能な機械です。

小さな点でも再現できる高精細な印刷が可能です。

 

オフセットとは、「転写」という意味です。

印刷データを版(アルミ板)に焼き付けて、版から樹脂ローラーに転写されて、

樹脂ローラーから紙に転写されて印刷されます。

 

大きな特徴は、その都度「版」を作成し印刷するということです。

版とは、アルミの板に印刷物を転写したものです。

 

一般的なカラー印刷であれば、版は4つ使います。

 

色に合わせて、版が必要になります。カラーのインクは、

シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)

の4つの色を合わせて表現します。

モノクロ印刷であれば、ブラック(K)の1版のみですが、

カラーになると4つの版が必要になるため、値段が高くなります。

 

オフセット印刷の工程の説明

 

実際の工程の流れは、次のようになります。

印刷データ作成→版作成→印刷→断裁→納品

 

(断裁とは、余分な紙の部分を切り落として、製品として仕上げることです。

印刷機の場合、実際の製品より一回り以上大きなサイズの紙に印刷し、

印刷後余分な部分を切り落とし製品にします。そうすることで、紙の隅まで色を出すことができます。)

 

細かな部分まで鮮明に印刷することができますが、

 

その都度版を作成するための料金がかかります。

 

 

オフセット印刷機は、1分間に100枚以上印刷できる機械なので、大量ロット数の印刷に適しています。

一度版を作ってしまえば、100枚でも1,000枚でも必要とされる作業工程はほとんど変わりません。

ですから、100枚でも1,000枚でもあまり料金は変わらなくなります。

 

インクが紙になじむので、長期間色あせることなく保つことができます。

 

記念誌や報告書、契約書といった、長期間保存しなければならないものや重要書類にはオフセット印刷をお薦めします。

機械での色の調整も可能です。指定した色で印刷することができます。色のイメージの細かい指示にも対応できます。

紙によっては、約1日程度インクの乾燥に時間がかかります。

 

 

印刷紙は、刷ってすぐに仕上がるわけではありません。先程説明した通り断裁などの仕上げ作業がかかります。

インクが乾燥する前に紙を切ってしまうとインクが重なった紙に移ってしまいます。

ですから、インクの乾燥の分、納期がかかることになります。

 

 

次回は、もうひとつの印刷の種類、「オンデマンド印刷」についてご紹介いたします。